アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝8
〜覆面の探索者〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝8 〜覆面の探索者〜
    〜第2部・第1話 新国家5〜
ミツキ「ぬぅーん、無人島物・・・ハッ?!」
ナツミA「偉いわね、事前で止めたし。」
ミスターT「はぁ・・・新たなボケとツッコミか。」
    港で警護任務に当たる俺達。その合間に雑務も行うため、休む暇がない。隙を突いては、
   ボケを言い放つミツキに、即座にツッコミを入れるナツミAである。しかし、2人の表情は
   厳しさを放っていた。
ミツキ「・・・シュリーベルの奇跡時、黒ローブを殺害したとの事ですが。」
ミスターT「ああ、あの時か。奴の過去を知った時、過去の行い自体への因果応報だ。それに、奴は
      魔物だったしな、人間じゃなかった。」
ミツキ「そうでしたか・・・。」
ミスターT「・・・お前さんの一念は、俺に人殺しをさせたくないというもの、か。しかし、相手が
      人間だから殺害せず、魔物だから殺害する、これでは差別そのものだ。それに、地球で
      過去に依頼を受けた際、実際に人を殺している。」
   一服しながら過去を振り返る。警護者の走り立て時は、実力が備わっていなかった。故に、
   手加減など出来る筈がない。当然、相手を殺す事もし続けてきた。
ミスターT「警護者は殺人職、その末路は地獄そのものだ。それでも、声無き声を汲み、救いの手を
      差し伸べるのが警護者の使命。5大宇宙種族が合流してからは、調停者と裁定者の役割
      へと昇格したしな。」
ナツミA「総意を守るためならば、己が手を血に染める事も厭わない、ですか。」
ミスターT「俺の生き様の采配は、後の歴史や逝去時に全て任せる。今は、己が生き様を貪欲なまで
      に貫き通すまで。俺はこの道に進んだ事に、一切後悔はしていない。」
   そう、これは何度となく自分に言い聞かせてきた概念だ。そうでなければ、私利私欲に溺れ、
   人外の道に進んでいたのは間違いない。

ミスターT「それに、お前さん達を守れる事が、俺の本当の使命でもあり生き様だ。そのお前さん達
      に火の粉が降り掛かろうとするなら、全て払い除けてやる。」
ミツキ「・・・本当に変わりませんね。だからこそ、私達も共闘できるのでしょうから。」
ナツミA「己が定めた信念と執念は絶対に曲げない。それがどれだけ厳しい事か、私達も警護者に
     至って痛感しています。ポチが一番理解していると思いますよ。」
ミツキ「ハハッ、ご冗談を。姉ちゃんの方が遥かに理解してくれています。」
    小さく笑い合う姉妹。その2人の笑顔に、今まで戦ってきた事が間違いではなかったと痛感
   させられる。まだまだ膝を折る訳にはいかない、そうも思い知らされる・・・。
ミスターT「まあ何だ、今はそれぞれの使命を全うし続けるしかない。ここに呼ばれたのも、意味が
      あってこそのものだったしな。」
ミツキ「王道たる王城の召喚じゃなく、魔王自らの召喚ですよ。見事としか言い様がありません。」
ナツミA「その王道たる王城がラスボスになりかけているしねぇ。」
ミツキ「不謹慎ながら、ワクワクしてきますよね。」
   これである・・・。真面目会話から離れれば、途端に雑学に突っ走りだす2人。この気質は
   身内全員がそれに当たる。だからこそ、無双的力を発揮できるのだろうな。

    その後も雑談をしつつ、港の警護任務を続ける。実に平和的な感じだが、実際には奮起する
   必要も出てきている。

    現状は、ほぼ自給自足的な流れになっているため、全てが現地調達となっている。しかし、
   高度な工作機械を必要とする場合が多く、その時は地球から転送装置により物資を運び入れて
   いる。と言うか、その作業機械が5大宇宙種族の面々というのがな・・・。

    特にギガンテス一族は全宇宙種族中、最強の力を持っている。超怪力の能力がそれである。
   片手でレプリカ大和を持ち上げる事も造作もなく、力仕事では誰も敵わないのだ。その彼らに
   立地の作業を任せる事にしたのだ。

    これには流石に悪いと挙げたのだが、王女たるミュティ・シスターズ自らの指令とあれば、
   同族として応じねば恥であると豪語された。男女問わず生粋の熱血漢が揃うため、三姉妹の
   生き様に呼応された感じだろうな。

    まあ最大の要因は、最近身内の影響により、5大宇宙種族にヲタク気質の面々が出始めて
   いる事だろう。トラガンチームや躯屡聖堕チームが、垂涎の感激度を示しているぐらいだ。
   5大宇宙種族の面々も同じ気持ちになるのは言うまでもない。

    それでも、今では警護者の生き様が根付きだしている。彼らの気質から、調停者と裁定者を
   地で行くため、専ら志願兵的に名乗りを挙げているのが実状だ。この姿勢には、本当に脱帽
   するしかない。俺が彼らを盟友と挙げる意味合いは、ここにあるのだからな。



シルフィア(・・・予想通りの展開になって来たわよ。)
    港の警備任務を交代し、別の雑用任務に移ろうとした。そこに念話を通じて、王城で暗躍中
   のシルフィアより連絡が入る。その声色からして、心底呆れ返っているのが伝わって来た。
ミスターT(おつかれさん。それで、次の一手は何だ?)
シルフィア(3つ出たわよ。造船都市への軍事介入、魔物を使った富国強兵、旧デハラードの宇宙船
      の発掘と稼動。)
ミスターT(はぁ・・・。)
   徐に一服しながら、彼女と同じく心底呆れ返った。こうも予想通りの展開になると、流石に
   怒りよりも呆れる一念しか出ない。それでも、現状は非常に危険だと言い切れる。
ヘシュナ(一応、私達だけで防衛し切れますが、どうしましょうか?)
エリシェ(造船都市への軍事介入は、間違いなく侵攻と取って良いでしょう。目標は、魔大陸への
     進出でしょうし。)
ラフィナ(現地にある宇宙船の奪取でしょうね。)
ナセリス(魔力と魔法で稼動させようと試みるのは、非常に興味深いですが、暴走した時を考えて
     いるのかと思いますが。)
   怒り心頭のナセリスを初めて見た。念話による透写だが、俺が知る限り彼女が怒る事は滅多に
   ない。つまり、それだけ無謀な行為である証拠となる。
ミスターT(5大宇宙種族さん達に聞きたい。その暴走が非常に気掛かりなんだが・・・。)
デュヴィジェ(普通に暴走しますよ? 当初の頃はエネルギー源の確立が厳しく、何度も暴走事故を
       起こしていたみたいです。私達が生まれる遥か昔なので、実際にどうだったかまでは
       窺い知れませんけど。)
ルビナ(以前挙げましたが、ライターなどの火を超増大化させる手法となるので、暴走した場合は
    正に核兵器と化します。まあ、放射性物質を出す事はありませんが、その威力は惑星を軽く
    破壊する規模ですけど。)
ミスターT(サラッと言いなさんな・・・。)
   寝耳に水な状態だわ。今更ながら知り得た事だが、それだけ宇宙種族のテクノロジーは危険
   である証拠だ。それを平然と使わせて貰っていた俺は、相当な愚か者かも知れない。

    後半2へと続く。

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