アルティメット
エキサイティングファイターズ
外伝9
〜覆面の苦労人〜
     アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝9 〜覆面の苦労人〜
    〜第1部・第06話 聖獣と神獣と魔獣と2〜
    武器屋を出てから、冒険者ギルドへと向かう。今日も陽差しが暖かく、ノホホンとした日和
   である。しかし、ここが地球ではないため、殺伐さが存在するのがご愛嬌か。

    街中を行き交いする冒険者や行商人を見れば、異世界であると痛感せざろう得ない。まあ、
   それこそ醍醐味だと言い切れば済むだろう。今も現実的解釈をしてしまうため、こうした差異
   が生じてしまうのだから。

    これが身内達と一緒にいたら、劇的に変わっていただろうな。異世界仕様に憧れている彼ら
   である、目を白黒とさせている姿が想像に難しくない。

    もし機会があるのなら、彼らと共闘できれば幸いである。まあ、それが実現するのはまず
   無理な話だが・・・。

    そんな俺の内情を、同じ身体に同期するティルネアが察知していた事。これに、今の俺が
   気付くはずもない。そして、これが後々の大きなキーポイントとなるのである・・・。



ミスターT「賑やかだねぇ・・・。」

    冒険者ギルドの店内に入ると、相変わらずの様相が目に飛び込んでくる。カウンターに並ぶ
   冒険者の数が尋常じゃない。かなりの長さの状態である。

    先のテスト試合の影響からか、訓練場を使わせて欲しいと申し出る冒険者が数多い。こちら
   としては、当たり前の“スパーリング”だったのだが、それが彼らの冒険者魂に火を着けた
   ようである。

    それでも、実戦となる討伐依頼などには到底敵わない。幾ら相手が魔物であれ、相手は独立
   した意思を持つ生命体だ。油断すればやられるのは言うまでもない。まあ、何もせずに燻って
   いるよりかはマシなのだろうな。

    こうして、今もカウンターに並ぶ面々を見れば、修行が重要である事を痛感させられる。

リドネイ「マスター、何か依頼を受けてみませんか?」
ミスターT「そうだな。新調した獲物の確認もあるし。」

    今の彼女の興味は、新調した獲物の効果だろう。素晴らしい業物であっても、実際に使って
   みない事には分からない。ここは実戦あるのみだ。

    そのまま、依頼掲示板の方へと足を運ぶ。今現在は、大多数の冒険者が訓練場へと意識を
   向けている。そのため、掲示板の方は非常に疎らだ。普段なら、結構な数の冒険者が屯して
   いるのだが・・・。

    掲示されている依頼を見て回る。今回こうしてマジマジと見回るが、本当に色々な依頼が
   ある事に驚かされる。


    薬草などの採取、魔物の討伐、多岐多様の雑用など。日本での区役所での、職業案内所な
   感じだろうか。まあ、掲示板の依頼は職業案内ではないため、当てはめるには無理があるが。

    そう考えると、異世界仕様の冒険者の存在に関しては、こうした手頃に仕事が行える機構を
   踏まえると非常に便利である。日本では考えられないものだ。

    ちなみに、ウェイス達4人だが、トーラと共に討伐依頼に繰り出している。彼女の冒険者
   ランクを上げるのを目標としているようだ。彼女の方もオールマイティに動けるため、4人の
   補佐に回っている。

    あの愚物冒険者共に所属していた時は、非常に痛ましい様相だった。しかし今は、凄腕の
   4人との共闘で真価を発揮している。あの4人からしても、妹ができた感じで嬉しいらしい。

    それに、俺はトーラを救出したにはしたが、リドネイの様な関係性を持っていない。ここは
   彼らと行動を共にした方が良いだろう。


ミスターT「お前さんも、彼らと一緒に行動すれば良かったのにな。」
リドネイ「ご冗談を。貴方様には、全てにおいて救われたのです。それに、貴方の良き相棒として
     居続ける事も。」

    改めて、己の使命を語る。リドネイとは、表向きは主従関係となる。実際には師匠と弟子
   的な感じだと思いたい。まあ、彼女の種族がダークエルフ族なため、母と息子な感じに思えて
   しまうのが実状だが・・・。

ミスターT「そうだったな、悪かった。」
リドネイ「いえ、お気になさらずに。私は私の生き様を貫くまでです。」

    そう言って、にこやかに微笑んでくる。すっかり俺の言動に感化された彼女は、生き様など
   の言葉を良く使っている。俺より年上の彼女だからか、強く感化された部分があるのだろう。

    それに、約3週間の付き合いとなるが、彼女は間違いなく高貴なる出の者だ。気品溢れる
   姿や言動は、王族や皇族に近しい様相である。

    何にせよ、リドネイが何者であってもリドネイ自身、それは一切変わらない。俺としては、
   個々人の生き様を尊重するので、この部分は一切気にしてはいない。

    中半2へと続く。

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