| アルティメット エキサイティングファイターズ 外伝9 〜覆面の苦労人〜 |
| アルティメットエキサイティングファイターズ・外伝9 〜覆面の苦労人〜 〜第1部・第07話 猫人族の三姉妹8〜 ナーシャ「・・・“マスター”の心意気、感服致しました・・・。そして、貴方様が望まれる盟友 の間柄・・・、“エルフ族の女王ナーシャ”は心からお受け致します・・・。」 今度はナーシャの方が片膝を付き、俺に頭を下げてくる。一部始終を見続けていた彼女の、 心からの語りだろう。それに、彼女は自身を女王と語ってきた。それが何よりの証である。 今までは、一般のエルフ族であると語っていた。それを撤回し、改めて女王と語ったのだ。 これには薄々感じてはいたが、彼女の口から語るまで待つ事にしていた。 素性を語るのに、どれだけの勇気が必要だったのか。今の俺には、とても想像はできない。 だが、この様に改めて語ってくれた事に、心から感謝するしかない。 ミスターT「・・・お嬢様方、ありがとう。」 彼女達の思いと厚意を受けて、心から感謝を述べた。同時に、どんな事があろうが彼女達を 厳守するのだと決意した。一介の警護者たる存在だが、俺にできる事を遂行するのみだ。 徐に、俺の周りを囲む彼女達を抱き締める。少々無理な姿勢だが、彼女達を包み込む様に 抱き締めてあげた。今の俺にできる、行動による厚意だ。 今も胸の中で泣き、色々な思いを抱く5人。その彼女達を見つつ、この出逢いへと導いて くれたティルネアに感謝をした。そんな俺の目の前で、静かに見守る彼女であった。 余談だが、完全復活を遂げた三姉妹は、創生者ティルネアの気配を察知する。自分達の背後 にいる彼女を見つめて、驚愕の表情を浮かべたのは言うまでもない・・・。 これに関してだが、獣人族は霊体的な存在を見る事ができるらしい。リドネイやナーシャと いった、ダークエルフ族やエルフ族も同じだ。狼人族のトーラもしかり。 ウェイス達やテネットは、ティルネアの顕現化した時に、その存在を知るに至っている。 神様的存在のティルネア。何だかんだで、意外なほど周りに知られていっている・・・。 まあ、隠し立てするような事ではないのは確かだ。俺が罪悪感を感じるのは、そう安々と 彼女を現しても良いのかという事だ。それに、言葉を悪くすれば、創生者ティルネアを利用 しているともいえてくる。 これは直ぐに彼女に見抜かれ、一切気にするなと断言された。彼女自身が進んで顕現化して いるのだから、責任は自身にあるとまで断言してきている。それに、彼女自身は世上に関わり を持つ事を望んでいるようだ。 何だか、とんでも無い事になりそうな気がしてならない。だが、当の本人がそう望むなら、 それを叶え続けるのが遂行者たる存在だ。 彼女も含めた全ての存在を、守り通すのが俺の使命である・・・。 5人との盟友の絆を契った後、落ち着いた頃を見計らって、普通の行動を取る事にした。 重要だったのは、アルデ・カルデ・セルデの身形の整えである。特に、奴隷に至っていた頃 から、身体の清掃を行っていない。 彼女達には本当に・・・大変申し訳ないのだが、流石に身体のニオイが厳しい・・・。 幸いにも、ここもリドネイとナーシャに一任する事にした。この宿屋には、離れに湯治場が あるようなので、そちらで身形を整えて貰う事にする。 完全なる部外者の俺は、ティルネアと共に一足先に飲食店へと向かう。場所に関しては、 リドネイとナーシャから伺っている。三姉妹の身形が整い次第、駆け付けるとの事である。 表は夜の帷が下りており、城下町は夜の姿を醸し出していた。賑やかさでは、ラフェイドの 街とは比べ物にならない。これが普通の様相であれば、何ら問題はないのだがな。 ティルネア(・・・貴方様の生き様には、私も感服させられます。) ミスターT(烏滸がましい限りだがの。) 飲食店へと向かう際、念話を通して語り掛けてくるティルネア。顕現化をしない状態だと、 誰からも感知されないようだ。俺の傍らで、身体を浮かせつつ語る姿が何ともいえない。 創生者ティルネアをしても、先の俺の言動は鮮烈だったようだ。とは言うものの、これは 地球での警護者の行動でも行ってきた。相手の生き様に対して、敬意ある対応をするのは必須 である。 どうやら、俺の言動は異世界ベイヌディートでは異質に見られるようである。 ティルネア(貴方様を召喚できた事に、心から感謝しています。) ミスターT(ありがとな。まあ、まだホンの序の口に過ぎない。今後も遂行者として、お嬢に貢献 できる生き様を貫いて行く所存よ。) ティルネア(そ・・そうですか・・・。) 俺の新たなる決意を窺い、苦笑いを浮かべる彼女。まあ、こればかりは最後まで貫かせて 貰う覚悟である。 アルデ・カルデ・セルデ、そしてリドネイ。4人の完全解放を行ってから、俺の異世界に 対しての思い入れが明確のものとなった。ティルネアより託された、遂行者としての生き様。 これを何としても貫くと決意したからだ。 今までティルネアが召喚した、遂行者代理の存在。それらが何処まで努力したかは不明だ。 過去に彼女が語った通り、最後まで貫いた存在は皆無だったとも。仕舞いには、私利私欲に 走り、消された存在もいる。 ティルネア自身は、相手に託した遂行者としての役割を、心から期待していたと思われる。 しかし、実際には程遠い存在ばかりだった。どれだけ落胆したのか、想像すらできない。 ならば、せめて俺だけは、彼女の望む願いを遂行すべきだ。幸いにも、俺には警護者として の生き様が根付いている。遂行者の生き様は、何ら警護者と変わらないものだ。 俺にできる事は、何でもし続けたい。今はその思いが非常に強かった。 後半4へと続く。 |
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